ブリーダーズインタビュー 丸筑魚苑 小西健治さん・瑛士さん(福岡)
九州で躍進遂げる「丸筑紅白」
愛好家目線で鯉好き増やす〈後編〉
福岡県久留米市田主丸にある丸筑魚苑は、12月初旬に行われた第32回九州地区総合錦鯉品評会において全体総合優勝を受賞し「丸筑紅白」の名を轟かせた。
小西健治さんは幼少から錦鯉の魅力に惹かれ、小学6年生ですでに愛鱗会に所属するほどのマニアっぷりを見せていたそう。「誰が見ても丸筑の鯉だとわかる鯉」を目指して41年。その意志は2代目の瑛士さんに着実に受け継がれていた。
愛好家から生産者の道へ
「いかに当たり腹を育てるか…」
―丸筑魚苑は創業から42年となりますが、健治さんの代で錦鯉を始められたんですか?
健治 うちの親父はうなぎや食用の黒鯉の養殖、釣り堀をやっていて錦鯉は知り合いが持ってきたことでやるようになったんですけど、親父はどちらかというと錦鯉には興味なかったですね。私は錦鯉が好きだったので、小学校6年生ぐらいの時にはすでに愛鱗会に入っていました。
―本格的に錦鯉を生産するようになったのは。
健治 生産は大学を卒業してからになります。大学まではうなぎを手伝っていたりしていましたけど、しらすうなぎの値段も上がっていましたので、こんなことをしていては絶対に潰れると思って(笑)。当時は並行して錦鯉もやっていたので、徐々にうなぎはフェードアウトさせて錦鯉をメインにやるようになりました。