Q:1年を通じて、水温が高くても低い時期でも乳頭腫のような症状が続いています。何種類か薬を試しましたが改善しません。どうすればよいでしょうか。(千葉県・Hさん)

A:それは乳頭腫ではないのかもしれません。乳頭腫はウイルス性乳頭腫症で現れる典型症状ですが、病名の通りウイルスが原因の病気です。このウイルスはアロヘルペスウイルス科のCyHV-1というウイルスで、近縁にキンギョのウイルス性造血器壊死症(CyHV-2)やコイヘルペスウイルス病(CyHV-3)の原因ウイルスがあります。CyHV-1は高水温では増殖できないため水温25℃以上を1週間保てば乳頭腫はすべて脱落します。
 ですので、Hさんのコイでみられるものは乳頭腫ではないと考えられます。似ている症状として上皮腫や赤色腫が挙げられます(写真①)。いずれも鰭を含めた体表にできる腫瘍ですが、一見乳頭腫に見えることがあります。特に小さいものですと区別がつきづらいです。
 ちなみに、これら腫瘍に対する治療法は確立されていません。外科的に腫瘍を切除すれば治癒することもありますが、再発することも多いです。

写真①

Q:当歳魚を購入して飼育を楽しんでいますが、眠りにかけてから販売しているのかどうかわからないときの対処法はありますか。(滋賀県・Kさん)

A:眠り病は別名ウイルス性コイ浮腫症と呼ばれるウイルス病です。感染症なので、病原体を持ち込まない、移動させないことが一番大事です。これは本病のキャリア(感染またはその疑いのある魚)であってもなくても同じです。キャリアの可能性があるのであれば、他の魚と混ぜずに飼育するのが理想です。
 Kさんのコイがキャリアであった場合、その魚はウイルスを排出し続けるので、キャリアでない魚を入れるとその魚が発症するかもしれませんし、別の場所に移すと移動先で病気が蔓延するかもしれません。

Q:オスとメスの見分け方を教えてください。また、中性鯉とはどのような鯉ですか。(新潟県・Nさん)

A:メスの肛門は丸みを帯びていますが、オスでは細長く締まっているのが特徴です(写真②)。あとは、メスの体型はオスよりもふっくらとしています。また、産卵期のオスには、鰓蓋や鰭などに追星が出て、全体的にザラザラとした感じになります。
 ただし、どの方法を用いても100%のコイを見分けることができるわけではありません。中には、Nさんの言うような中性もいますし、メスのような総排出腔であってもオスであったり、追星が出ないオスなどもいます。
 ですので、すべてのコイを確実かつ簡単に見分ける方法は確立されていません。中性鯉という呼び方が正しいのかわかりませんが、オスにもメスにもならないコイのことをそう呼ぶようです。解剖すると生殖腺が未発達な場合が多いです。

写真②