JPDから新たな自動給餌機が登場

プロからアマまで効率的な給餌を

自動給餌機の「餌やり名人」で知られる福伸電機㈱と、飼料・魚病薬メーカーである日本動物薬品㈱がタッグを組み、今回新たな自動給餌機が誕生した。
長年、業界で愛されてきた「餌やり名人」の性能はそのままに、部品の改良やカスタム性に優れた「フィーダープロ」は、業者をはじめ愛好家にも使いやすい工夫が。さらに、修理からメンテナンスまで自社で行える体制を整えることで、ワンストップのサービスを提供していくという。
錦鯉愛好家として品評会でも活躍する日本動物薬品㈱の吉田隆一社長に、オリジナル自動給餌機の誕生について話を聞いた。

—日本動物薬品㈱(以下、日動)では今春からオリジナルの自動給餌機の販売を開始し、品評会のブース出展時にはたくさんの反響があったそうですが、飼料・魚病薬メーカーである日動さんがどういった経緯で給餌機を扱うことになったのでしょうか。

吉田 飼料メーカーとして長年に渡り錦鯉飼料を販売している中で、餌そのものも大事ですが「給餌方法」の大切さに着目し、大学で研究を進めていくうちに効率的な成長には「給餌回数」が重要であることがわかってきたんですよね。一昔前であれば魚体重の3%を1日2回あげてくださいと言われていましたし、弊社もそれを推奨していた時もありましたが、最近ではそれが最低6回と言われるようになりました。社内で行ったテスト結果を見ても、例えばひとつの泉水池に1日1㎏の餌を2回・6回・12回にそれぞれ分けて与えると、12回あげたほうが飼料効率がいいんです。

—鯉は胃が無いため消化と吸収を考えると、少しずつあげたほうが体への負担も少なく効率的に吸収できるわけですね。

吉田 そうです。ただ口で言うのは簡単ですが「はたして誰が12回与えるの?」となるわけです。その際に給餌機を使ってくださいと。それは生産者や流通業者に限った話ではなく、一般の愛好家さんもそうしたほうがいいと考えます。

 以前は生産者や流通業者の中で、全国大会でトップを取るためには給餌機は必須と言われていましたし、今ではそういった認識が愛好家まで浸透してきています。

—給餌機を使うことでプロの飼育の一端を愛好家も実践できると。

吉田 弊社で販売している増体飼料の「」はタンパク質が47%あるんですが、高タンパクを一度にあげようとすると食いが落ちたり、特に暑すぎる時期には止まってしまうことがあります。かといって低タンパクの飼料を与えるのではなく、程よいタンパク質のものをたくさん食べさせたほうが、鯉の健康状態も成長も良くなりますし、それが最近の流行りとなっているので給餌機が必須であるということです。

日本動物薬品㈱の吉田隆一社長