ブリーダーズインタビュー 丸筑魚苑 小西健治さん・瑛士さん(福岡)
九州で躍進遂げる「丸筑紅白」
愛好家目線で鯉好き増やす〈前編〉
福岡県久留米市田主丸にある丸筑魚苑は、12月初旬に行われた第32回九州地区総合錦鯉品評会において全体総合優勝を受賞し「丸筑紅白」の名を轟かせた。
小西健治さんは幼少から錦鯉の魅力に惹かれ、小学6年生ですでに愛鱗会に所属するほどのマニアっぷりを見せていたそう。「誰が見ても丸筑の鯉だとわかる鯉」を目指して41年。その意志は2代目の瑛士さんに着実に受け継がれていた。
野池減少で泉水飼育にシフトも
稚魚の出来好調も猛暑の影響が
―先日行われた第32回九州地区総合錦鯉品評会での全体総合優勝(写真①)おめでとうございます。2021年の受賞(写真②)以来、3年ぶりとなる全体総合優勝となりましたね。
小西健治 ありがとうございます。この紅白は現在7歳86㎝ですが、4年前からうちの親鯉としても活躍している鯉になります。
―やはり親鯉として使うだけあって素晴らしい体型をしています。
健治 模様に関してはまあまあですけど、うちの紅白の中でも抜群の体型をしています。この子は当歳から質が良くて、ここ数年は泉水で飼っていたんですけど、このひと夏で見違えるように大きくなりました。
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85超部 紅白/小坂 洋充 (福岡)
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85超部 紅白/田中 耕蔵 (長崎)
―どういった系統になりますか?
健治 阪井さんの有名な系統でJバタフライという鯉がいるのですが、それを親にしてできた子をメス親にして、昔から使っていたオスをかけて作った鯉になります。
―丸筑さんは「丸筑紅白」と言われるほど紅白に定評があり、九州大会でも上位入賞の常連として実績多数ですが、何腹ぐらい採っているのでしょうか。
健治 紅白は2腹になります。それに三色を1腹、昭和を2腹〜3腹採ります。
―紅白はもっと採っているかと思いましたが意外と少ないんですね。
健治 そうですね。ここ数年は稚魚池が限られるので二毛作でまわしているような状況です。
―稚魚池は何面あるんですか?
健治 ハウス横にそれぞれ1町歩ぐらいの大きさのが7面あります。
小西瑛士 以前はその他に野池が4面あったので立て池として使っていたんですけど、6年前ぐらいにすべて手放してしまったんです。ですので、春に採った毛仔は7面全部に放すんですけど、それを選別して空いた1面を使って夏頃から2歳立てとして使っています。
―なぜ手放してしまったんですか。