小さなエネルギーで大きな未来を創造
省エネ・静音に優れた電磁式エアーポンプ
安永エアポンプ株式会社
東京都墨田区に本社を構える安永エアポンプ㈱は、エアーポンプ業界において国内トップクラスのシェアを誇り、池で錦鯉を飼育している方であればその名を聞いたことがあるだろう。濾過槽や濾過機と違い、飼育の現場において注目されることの少ないエアーポンプだが、24時間365日稼働し、魚の生命活動を支える重要な存在であることを忘れてはならない。そんな陰の立役者ともいえる安永エアポンプ㈱の「電磁式エアーブロア」をご紹介。

国内外での高い使用実績と評価
技術に裏打ちされた製品を
安永エアポンプ㈱は、㈱安永の環境機器事業部を分社化するかたちで2005年に設立され、各種エアーポンプの製造販売を事業主体とする企業である。
親会社である㈱安永は1949年に創業し、自動車・産業機械分野でのエンジン部品や工作機械をはじめ、半導体分野におけるものづくりを担っている。国内と海外にそれぞれ6つの拠点を展開し、グローバルなネットワークによって様々な製品を生み出している。
安永エアポンプ㈱の主力であるエアーポンプは、住宅の浄化槽におけるエアレーションとして1972年に第1号機を生産。柔軟な発想と長年の研究によって、今では産業機器や医療・健康器具、活魚・観賞魚といった、あらゆる分野で製品が採用されており、品質・性能は折り紙付き。アイディア次第でその用途は無限大とも言える。
また、長年培われた技術と厳しい品質管理体制は、国内のみならずアメリカやヨーロッパ、オセアニアやアジア諸国などの各国から高い評価と支持を得ている。
その性能の高さから、観賞魚業界でも一般の飼育者からプロの業者まで幅広いユーザーを抱え、その絶大な信頼で全国トップシェアを誇る。 メーカーでは万が一の事故を防ぐため、1年に1回パッキンなどの消耗品の交換を推奨しており、適切に使用していれば7年もつなど、長寿命でコストパフォーマンスに優れているため、使用者からの満足度は高い。

多彩なラインナップで
様々な環境や条件に対応も
エアーポンプ(電磁式エアーブロア)は、用途や吐出空気量によって大きく6つの型式に分かれており、今回は観賞魚業界で使われている4つの型式を紹介。
まずは『YP型』(写真①)と呼ばれる小型のエアーポンプで、毎分6リットル〜20リットルと、主に屋内の水槽などで用いられることの多いタイプである。
次にオレンジのカバーが印象的な『AP型』(写真②)。毎分30リットル〜120リットルと、愛好家宅をはじめ業者などで幅広く使用され、安永エアポンプ㈱の代名詞とも言える製品である。こちらは飼育規模・水量に応じて7タイプから選べるなど汎用性が高く、業界トップレベルの低騒音・低消費電力と軽量化を実現している。
そして、従来機に比べさらなる低消費・コンパクトを実現したのが『LP型』である。毎分150リットル〜200リットルで全方位検知機能保護スイッチが付いているため、ダイヤフラム(振動板)破損時におけるポンプ内部のトラブルを解消。こちらは中規模の施設に最適とのこと。
最後に、最大吐出量毎分400リットルを誇る『LW型』(写真③)。大型の池をはじめ、複数連なる池や品評会場で並べられる丸プールなどに分岐する際は、こちらのタイプが用いられる。2連式駆動部の採用により、課題であったダイヤフラムの寿命が大幅に向上し、負荷のかかる大規模な施設でも安心して使用することができる。クリーンエアー供給であらゆる分野で活躍し、生産者・流通業者に最適の製品と言える。

電磁式エアーポンプのあれこれ
―長年の実績で多くの使用者から愛される安永エアポンプ㈱の電磁式エアーポンプですが、現在使用している方、もしくはこれから使いたいと考えている方に、製品の特徴やポイントを教えてください。
岡本 大きな特徴は「低消費電力」になります。これは浄化槽業界で昔から求められてきたポイントで、この20年の間で消費電力を約半分近くまで下げることができています。ですので海外製などに比べて価格は高いかもしれませんが、消費電力を節約することができるので、ほとんどの製品は2年半〜3年で元が取れてしまうイメージです。長い目で見ていただければ、安心でリーズナブル製品と言えると思います。
―住宅街だと使用時の騒音を気にされる方もいますが。
岡本 そこで、もうひとつのポイントが「静音性」になります。住宅街だと音が出てしまってはトラブルになってしまいますので、音に関しては非常にこだわって作っています。
空気には「脈動」というものがあって、一定に出ているように見えても実は波打っているんですよね。例えば脈動が多いと配管を振動させ、家の中につながっている配管が響くことがあるんです。錦鯉業界でも音がうるさいと鯉にストレスがかかるそうなので、うちのエアーポンプはそういった脈動を抑える設計になっています。これは、部品一つひとつこだわって作らないとできない技術なんです。
―これらの製品はどこで購入することができますか?
岡本 当社では個人への直接販売はしていないため、浄化槽の保守点検を行う業者への相談、もしくはホームセンターや各社ネットショッピングで販売されていますので、そちらからお求めいただけます。
―なるほど。様々な製品がありますがどのように選べばいいでしょう?
岡本 浄化槽以外の観賞魚などで使う場合は、圧力・風量・用途・設置場所など、使用条件によってかなり変わってくるので、カタログの仕様欄より条件に合うものを選定していただくことをおすすめします。
―設置場所に困る方もいるかと思いますが、最適な設置場所というのは。
岡本 一番良いのは軒下のような半屋外のような場所になります。空気の流れがないと熱がこもってしまいますので、カバーなどをせずに風通しの良いところに置いてください。
―雨があたっても大丈夫ですか?
岡本 通常の雨であれば全く問題ありません。しかし、ゲリラ豪雨などの激しい雨が降る場合は、空気の吸込口から水が入ってしまうので、その点はお気をつけください。
―エアーポンプのメンテナンスは必要でしょうか。
岡本 できるだけ長く使っていただけるように、3か月に1度のクリーナエレメントの清掃と、1年~1年半に1度、消耗部品の定期交換を推奨しています。初期性能の維持や他の部品への2次被害を防止する為、早めに交換していただくことでより安心してお使いいただけます。
―これをきっかけにエアーポンプにもっと注目してほしいですね。本日はありがとうございました。
