錦鯉振興会員は信頼の証

安心して買ってもらえるように

―そもそも錦鯉の販売自体は振興会員でなくてもできますが、なぜ振興会に入って販売をやっていこうと?

鳥居 やはり仕入れと販売を考えたときに、振興会に入っていたほうが良いと思いまして。例えば小西さんは基本的に振興会員にしか卸はやっていないんですが、私がOBだったこともあり出してもらっていたんですよね。それに、その他にも振興会員でないと難しいという生産者もいらっしゃったりして。

―様々な生産者から錦鯉を仕入れるのであれば、会員は必須条件と言えるかもしれませんね。

鳥居 もう一つは、それこそ月刊錦鯉さんの会員一覧に名前が掲載されるので、ヤフオクなどで販売していても信頼度が違うんです。以前お客さんから「振興会に入っていますか」と問い合わせが来た際に、当時は入っていなかったので理由を聞いてみると「振興会や愛鱗会に入っている人はしっかりしている人」と言うわけです。お客さんからの信頼を得るためにも団体に入るのは大事だと思いましたし、これから先のことを考え、この世界で長くやっていきたいと思っているので、それだったら早めに入ったほうがいいと考えまして。

―今後は振興会主催の品評会への参加なども?

鳥居 本来なら積極的に参加して宣伝すべきと思いながらも、お客さんあってのことなのでそのへんはおいおいですが、あんまりのんびりしていると年なので時間がないので(笑)

 本当は本業を逆転していかなければいけないし、簡単な世界ではないのもわかっているので、ぼんやり売っているだけではだめだと思い、何かよい方法がないか日々頭を悩ませているところです。

―鳥居錦鯉さんではSNSもやられていますよね。

鳥居 「看板の無い錦鯉屋さん」という名前でインスタグラムをやっていまして、仕入れた鯉などを発信しています。ヤフオクも不定期ですが出品しているので、ぜひご覧ください。

―現在5トン池のほか、いくつか池がありますが、今後少しずつ設備面での拡充も予定しているんですか。

鳥居 この辺りの水道は富士山の伏流水を使っているので、墨が出やすく昭和など墨ものとの相性がいいんですよね。ただ、ここの場所ではこれ以上発展させることが難しく、将来的に生産にも取り組みたいので、他の場所に家とこじんまりとしたハウス、それに稚魚池を構えてやっていきたいとは考えています。

―振興会員としてこれからのご活躍を応援しています。本日はありがとうございました。

小さい鯉を飼育する500リットルから700リットルの池が並ぶ