新潟県農林水産物の輸出額更新
錦鯉とコメが大きく躍進し寄与
新潟県は毎年取りまとめを行っている「県産農林水産物の輸出実績」を6月25日㈬に公表し、過去最高額を更新したことを発表した。
令和6年度(2024年)の輸出額合計は前年比17・6%増の62億で、内訳は錦鯉が39億円、コメが22・5億円、畜産物が3400万円、青果物が1100万円。
全体の6割を担う錦鯉は、前年から大きく数字を伸ばし39億円を記録。要因としては、1年近くに渡り停止されていた中国への輸出が昨年11月に再開し、金額の5割強を占める東・東南アジアを中心に好調だったことがあげられる。また、伸び率では北米が24・5%増、ヨーロッパが23・1%増と、アジア以外での錦鯉人気の高まりが見て取れる。
新型コロナによって一時的に売り上げが減少したものの、2021年以降は4年連続で最高額を更新し、10年で2倍以上となった。なお、錦鯉は1〜12月分を集計し合算。
コメの輸出額は前年比30・1%増の22・5億円と、こちらも過去最高額を更新。海外で日本食の注目が高まっており、アメリカやフランスの伸び率が顕著であった。新潟県の食品・流通課によると「品質の良いコメを求める消費者が多くなり、県産コシヒカリの需要が増しているのではないか」と分析している。
その他の項目で青果物は前年比38・5%増だったが、畜産物が大きく数字を落としたため、全体の輸出額の99・2%を錦鯉とコメが占める結果となった。
新潟県は本年2月に「県産農林水産物輸出拡大実行プラン」の改定案をまとめており、新たな計画期間は2025〜32年度の8年間としている。これまで掲げていた50億円の目標を前倒しで達成するなど、好調な実績から新たなプランでは輸出額の目標を倍の100億円に設定。輸出に挑戦しやすい環境づくりを進めていくことなどが明記された。
