霧島酒造とスタバが新施設開業
㈱尾形養鯉場が錦鯉水槽を担う

 本格芋焼酎の「黒霧島」で知られる霧島酒造(宮崎)と、大手コーヒーチェーンであるスターバックスコーヒージャパン(東京)がタッグを組んだ初のコラボ施設「KIRISHIMA GREENSHIP icoia」が1月27日㈫、宮崎県都城市にオープンした。
 本施設は、霧島酒造の本社工場に隣接する国道10号沿いに建設された平屋建ての複合施設で、設計を手がけたのは建築家の隈研吾氏。竹や地元産の広葉樹、九州南部特有の土壌であるシラスなど、地域の素材を随所に取り入れた建築は、霧島連山の雄大な景色と溶け合い、訪れる人を優しく迎え入れる。
 両社のコラボレーションのきっかけは、2017年にスターバックスが社内研修で霧島酒造を訪れたことだった。地域や環境への取り組み、持続可能な未来への思いが重なり「都城に誰もが気軽に立ち寄り、ほっと一息つける場所を作りたい」という理念から、「地域の憩いの場」と「循環型社会実現の場」をコンセプトに、2022年から本格的にプロジェクトがスタートした。
 館内には植物園「めぐりの森」が広がり、サツマイモやコーヒーの木を含む約60種類の亜熱帯植物が植えられており、その中心には大きな錦鯉水槽が設置されている。水槽内に泳ぐ御三家をはじめとした色とりどりの錦鯉は、九州の養鯉場を代表する㈱尾形養鯉場(福岡)が担当。飼育水には都城の地下を流れる清冽な「霧島裂罅(れっか)水」が使用されているため透明度が高く、錦鯉の魅力をより一層引き立てている。
 そんな緑に囲まれた空間で悠々と泳ぐ錦鯉に、訪れた人は自然と足を止め、ベンチに座ってゆったりとした時間の中でコーヒーを楽しんでいた。
 園内の暖房には、焼酎の製造過程で生まれる蒸留温排水の熱エネルギーが利用され、施設全体で使用される電力も焼酎かすやコーヒーかすを活用した「サツマイモ発電」でまかなわれるなど、環境への配慮も大きな特徴となっている。
 さらに今後は、都城市内のスターバックス2店舗から出るコーヒーかすも活用される予定で、資源がめぐる仕組み作りが進められている。
(資料提供/㈱尾形養鯉場)

サツマイモやコーヒーの木々を配した植物園内の錦鯉水槽

建築家の隈研吾氏ら関係者によるテープカット
新施設の「KIRISHIMA GREENSHIP icoia」

お酒や食品、酒器や雑貨などを販売
館内から見る錦鯉水槽

水槽に錦鯉を搬入する尾形侑亮さん
透明度の高い錦鯉水槽