1年ぶりに中国への錦鯉輸出再開
認定は新潟・広島・福岡の6社に

 今や生産される錦鯉のうち8割が海外へ輸出されており、そのうち中国が2割ほどを占めていたが、中国当局が輸出に必要な検疫施設の更新手続きを進めなかったことで、昨年11月から中国への錦鯉輸出ができない状況に陥っていた。

 日本政府が早期の輸出再開に向けた働きかけを1年以上に渡り続けていたが、この度日中両国が合意に達したため輸出の再開が決まった。

 実際に輸出する際には、合意した衛生条件に基づき検査や検疫などの手続きが必要になるというが、11月中には出荷を再開できる見通しになっていると関係者は話す。

 農林水産省によると検疫施設が認められ輸出の許可が下りたのは、伊佐養鯉場㈱(新潟)・㈲星金養鯉場(新潟)・㈱錦鯉新潟ダイレクト(新潟)・丸重養鯉場(新潟)・㈱小西養鯉場(広島)・㈱尾形養鯉場(福岡)の6つの生産者だという。

 11月5日㈫には、世界各国の企業が集って商品を紹介する「国際輸入博覧会」が中国の上海で開催され、日本貿易振興機構(JETRO)のブースでは、錦鯉の関連商品やAIを使った錦鯉評価アプリの紹介などが行われ、(一社)全日本錦鯉振興会・吉田俊一副理事長、日中農林水産物貿易発展協会・范軍代表理事(三信トレーディング㈱)、㈱キョーリン・執行役員国際部 原田景太部長が対応にあたっていた。

(写真=振興会海外販路拡大担当 佐藤和輝提供)

11月5日㈫に中国上海で行われた「国際輸入博覧会」
中国の李強首相(左)と(一社)全日本錦鯉振興会・吉田俊一副理事長
左から㈱キョーリン国際部・原田景太部長、(一社)全日本錦鯉振興会・吉田俊一副理事長、日中農林水産物貿易発展協会・范軍代表理事 (三信トレーディング㈱)