ブリーダーズインタビュー ㈲面迫養鯉場 面迫隆義さん(広島)
「NEW面迫白写り」への挑戦
新たな血で御三家に並ぶ鯉を
「紅白なら◯◯養鯉場」、昭和なら、五色なら……。それぞれに著名な生産者はいるものの、100人が100人とも同じ答えになるといっても過言ではない品種が、白写り以外にあるだろうか。
面迫養鯉場のブランドイメージは、圧倒的な品評会成績によって築かれてきたものだ。白写りの種別優秀賞を、全日本では第41回から第55回まで15回連続、全国若鯉では第22回から途切れることなく21回連続受賞中で、さらに上を行く桜大賞や国魚賞も数多い。
白写りの「絶対王座」を守り続ける一方で、面迫さんの視線はさらに上を向く。目指すのは、御三家と同じ土俵に立ち、頂点に立つ白写りを作ることだ。「そのためには、今までと同じことをしていても勝てない」と面迫さん。結果を出し続けながら、生産鯉のレベルを1ランク押し上げるための挑戦とは……。面迫養鯉場の現在地を知る、2010年以来のインタビュー。

転換期…作り変え進む面迫写り
新しい血の導入で1ランク上へ
―前回の取材が2010年なので、当時とは状況がだいぶ変わったのではないかと思って久しぶりにうかがいました。面迫さんといえば当然白写りですけど、現在の生産内訳はどんな感じですか?
面迫 白写り、銀鱗白写り、昭和、孔雀の4品種です。腹数で言うと去年は白写り8腹、昭和4腹、銀鱗が2腹、孔雀が1腹。
―やはりまずは白写りからお聞きします。15年ほど前は「辰馬写り」系統の「ゴジラ」「パンダ」「武蔵」(第36回全日本85部国魚賞)といった親鯉がメインだったと思いますが、今はどうなっていますか。
面迫 血はつながっていて、「ゼブラ」などの流れも残ってます。例えばパンダ系統だったら、15年前にいた鯉の孫やひ孫くらいになってるかな。ただ、今いろいろ作り変えてるところなんですよ。要は白写り以外の血を入れてみたりというのを、試行錯誤しながらやってます。
―ああ、最近は紅白と三色を掛けたり、紅白と昭和を掛けたりというのをやってますね。白写りでもそういう取り組みが始まっているんですか。
面迫 そう。白写りの親をどこかから買ってくることは、まず無理だから。いたとしても、うちの鯉を親にしてできた子がほとんどなので、自分で作るしかないんですよ。元の白写り同士の血を残していくセットもあれば、他の品種の血を入れたりというチャレンジ腹もあって、それを同時進行でやってます。そうしないとどんどん先細っていくから。




―チャレンジ腹というのは、新しい系統作りのための組み合わせですね。
面迫 そうそう。
―白写りに他の品種の血を入れるとしたら、やっぱり昭和なんですか?
面迫 基本的には昭和なんだけど……。その昭和も、紅白の血が入ってるやつがいたり、からしの血が入っていたり。
―白写りに昭和を掛ける場合、紅白の血が入っている昭和をあえて使うこともあるわけですか。
面迫 もちろん。それは昭和を作るためでもあるし、白写りを作るためでもあるわけ。だから白写りの生産も昭和の生産も、つながってるといえばつながってるんですよ。
―昭和作りが結果として白写りに還元されることもあるし、その逆もあると。
面迫 そう。もちろん昭和は昭和で作ってるんだけど、その中で、この血を将来的に白写りに持っていこうと考えながらやってるから。
―白写りに昭和を入れたりするのは、血を離す意味もあるんでしょうけど、体や墨が目的なんですか?
面迫 一番は体ですね。墨はやっぱり白写りの墨を乗せたいし、肌や地体も白写りがいい。
―昭和の体に白写りの墨や肌というのは、うまくいいとこ取りができるものなんですか?
面迫 ならないよ(笑)。でも、1代ではできなくても、いろんな失敗を繰り返しながら2代目、3代目でできると思ってるから。











