JPD 夢の泉水池プロジェクト日本動物薬品㈱・𠮷田隆一さん

30トン池で目指す大型化と上位入賞

実環境からJPD製品開発の後押しも〈後編〉

 日本動物薬品㈱(JPD)の社長であり、熱心な錦鯉愛好家としても知られる吉田隆一さん。吉田さんの従来の飼育池については本誌でもたびたび紹介してきたが、昨年夏に本格的な30トン池が竣工。そしてこのほど、同社販売の自動給餌器を取り付け、養鯉業者に預けていた鯉の大半を放流したことで、本当の意味での完成を迎えた。
 今後は飼育、そして品評会出品にますます力が入るとともに、日本動物薬品㈱の商品開発における実地試験場としての役割も担うことになる。吉田さんの熱い口調からは、随所に見られるこだわりの先にある、目指しているものが見えてきた。

使うほどに実感、給餌器の価値
健康守る自社飼料で最大12回も

―今年の春に日動さんから自動給餌器「フィーダープロ」(FEEDER PRO)が発売されて、もちろん吉田社長の池にも設置されています。これによって、本当の意味で池が完成したということですね。
吉田 福伸電機㈱さんとコラボして、弊社がJPDモデルとしてフィーダープロを出すことになったんですけど、実際に自分の池で使ってみて、その良さを改めて感じています。特に良いなと思うのは、私が思っていたより左右に広く餌を出すんです。
―広角ということですか。
吉田 左右に餌が広がりますし、私の池ではエアーによる水の流れに乗って、池の3分の2ぐらいまで餌が届きます。池によってはほぼ全面に餌が行き渡るので、鯉はどこにいても餌を食べることができるわけです。手やりだと範囲が狭いので、そこにワッと鯉が集まってぶつかるのが怖かったんですが、フィーダープロを使えばその心配がかなり少なくなります。
 給餌器の良さについては、いろんな方からお話を聞いたり、弊社でも実験をしてわかっているつもりだったんですが、自分で使ってみて実感しました。設置してまだ2週間なのに、幅がついてるのがわかるんですよ。もうちょっと幅が欲しいなと思っていた鯉、食い負けちゃってるなという小さい鯉が、目に見えて大きくなっているんです。私の推奨は1日6〜8回ですが、梅雨が明ければ私は12回にチャレンジします。これは弊社JPDフードの「将軍」「横綱」「メディカープMAX」といった消化吸収、健康維持に特化した餌を使用して、様子を見ながら与える回数です。