ブリーダーズインタビュー ㈱小西養鯉場(広島) 小西 誠さん
需要に応える多品種生産
「広く、深く」の小西流で
生産品種を絞り込むことが「こだわり」と捉えられるのに対し、多品種展開は「広く浅く」と見られがちだ。だが、それぞれに戦略としての優劣はなく、ユーザーが望む結果を出せるかどうかで価値が決まるといっていい。
さまざまな品種が揃うことを売りにする生産者は少なくない。その中から小西養鯉場が選ばれる大きな理由は、たった1腹の品種であっても、ブランドと呼べるほどの高水準の鯉を生産していることにある。それは品評会成績にも表れており、比較的腹数の多い孔雀や落葉しぐれを除けば、金昭和、からし、五色などの入賞鯉はどれも1〜2腹から出たものだ。
小西誠さんによると、同場は親鯉の数がかなり多いといい、腹数に対する高い入賞率の秘訣の一つはそこにありそう。生産、品種改良から海外の現状まで、話は多岐に及んだ。

他品種の血で改良進める落葉
松川バケやヤマカガシも出る
―個人的に落葉しぐれが好きというのもあるのですが、今年の全日本の小西さんの落葉しぐれはとても綺麗だなと思いました。椿賞と種別のほかにも、大きなサイズの部で優勝や準優勝にも結構入ってましたね。
小西 そうですね。落葉にはかなり力を入れてます。
―椿賞や種別の落葉は体は良いし、色の乗りも良かったです。落葉の生産過程で紅白の血を入れるという話を聞くことがありますが、小西さんでも他品種を使ったり?
小西 紅白はよく使います。福井の加知養鯉場さんの紅白とか。あとはからしも。落葉でも色のタイプはさまざまで、緑がかった落葉もいるし、黄色っぽいタイプの落葉もいるし、赤茶色というかレンガ色みたいなのも。レンガ色が一番難しいです。
―レンガ色は一番落葉らしいというか、くっきりしていて綺麗ですよね。
小西 地体に網目がしっかり出るタイプは特にそうですね。網目がしっかり出るタイプとそうでないタイプの違いは、紅白の血が強く出ているか、茶鯉系の血が強く出ているかで違うのかなと思います。
―今採っている落葉の組み合わせは、落葉同士だったり、落葉に紅白を掛けたりとかも?
小西 メインの親鯉は落葉同士です。
―紅白やからしを掛けたりするのは、商品作りというより親鯉を作るためということでしょうか。
小西 そうですね。目的としてはそれが大きいです。
―落葉の親鯉にはどういった要素を求めますか。
小西 第一に体型です。あと、落葉ってキワが良いものが少ないんですけど、その中でも極力キワがはっきりしたものを選ぶようにしています。模様はそこまで重視していません。
―落葉しぐれというと渋い品種の代表格みたいなポジションですが、海外でも人気がありますか?
小西 すごく人気です。昔はヨーロッパやアメリカだけという感じでしたけど、今は東南アジアでも人気があるので、どこからでも要望がありますね。














