第13回国際錦鯉幼魚品評会
㈱阪井・成田コンビが大会総合をW受賞
カンポス氏は4大会連続優勝の金字塔

2026年4月18日・19日
会場:小千谷市総合体育館(新潟県小千谷市)

 「国際」の名にふさわしく、全国大会の中でも特に参加国が多い幼魚品評会。今大会は34の国と地域から参加があり、出品数は前回大会から50尾増の1526尾と、担当する振興会新潟地区の事前のPRによって多種多彩な錦鯉が集まった。
 出品サイズが12部~36部のため審査は全て袋審査で行われ、連なるテントの下には所狭しとパッキングされた出品鯉が並べられた。
 初夏の陽気が広がった4月18日㈯、小千谷市総合体育館には国内外から30名の審査員が集まり、各班5名編成(海外審査員を1名ずつ配置)で、本間智晴新潟県農林水産部水産課長が審査長を務めた。
 本品評会は御三家から選出されるA区分、御三家以外から選出されるB区分の総合優勝をそれぞれ決めた後、一騎打ちで大会総合優勝が決められる。
 まず、A区分では1回目の投票で11尾に票が入り、得票数の多い4尾がノミネートプールに移され2回目の投票が行われたが、1748(紅白)9票、1973(紅白)8票、1756(紅白)6票、2010(大正三色)8票と票が分散。1756の紅白を除いた3本で3回目の投票となり、1748(紅白)に15票、1973(紅白)と2010(大正三色)にそれぞれ8票が投じられたが、過半数に達しなかったため8票を獲得した2尾で異例の再投票へ。その結果、2010(大正三色)が勝ち上がり、1748(紅白)との決選投票では、1票差の僅差で大正三色がA区分総合優勝となった。過去の全国大会をみてもここまで票が割れることは稀で、甲乙つけがたいハイレベルな戦いだったといえる。
 一方、B区分の選出では5尾に票が入ったが、2003のA銀鱗が18票と他を圧倒し、1回でB区分総合優勝に決まった。
 2尾が出揃ったところで大会総合優勝の投票へ。混戦を極めたA区分か、はたまた圧倒的な差を見せつけたB区分か。頂上決戦の結果、2対29でB区分の銀鱗三色が大勝し、9大会ぶりにB区分総合優勝が頂点に立った。
 フィリピンのBenedict Camposs氏出品で、㈱阪井(広島)作出、成田養魚園㈱(愛知)取扱、Tategoi House(フィリピン)取次。鯉の詳細は22ページ参照。
 大会総合優勝二席となった大正三色は、イギリスのDonald Kerr氏出品の2歳36㎝で、こちらも作出は㈱阪井。成田養魚園㈱取扱で、Mr.Nishikigoi(オランダ)・Exclusively Koi(イギリス)取次。
 大会総合優勝、大会総合優勝二席ともに受賞者が前回大会と同じ顔ぶれとなり、ヨーロッパ随一の愛好家といわれ日本の品評会にも熱心に参加するDonald Kerr氏は、惜しくも初タイトル獲得とはならなかった。
 作出の㈱阪井は、昨年11月に行われた全日鱗第61回国際錦鯉品評会の全体総合優勝をはじめ、全国大会で数々の大賞を受賞するなど、近年頭角を現している。幼魚品評会は36㎝というサイズ上限の中で、これまで2歳魚が頂点に立ったのは過去1度しかなく、当歳魚の若々しさに打ち勝つことは困難とされてきたが、成田養魚園㈱の飼育技術が遺憾なく発揮され、W受賞という快挙を成し遂げた。
 翌19日㈰は、同市中心部をブルーインパルスの飛行が予定されていたこともあり、県内外からの来場者で市内は異様な熱気に包まれていた。
 宮城県の松島基地に所属する、航空自衛隊の曲技飛行チームであるブルーインパルス。2004年の新潟県中越地震から20年の節目となる一昨年、展示飛行が予定されていたが台風の影響で中止に。宮崎悦男小千谷市長をはじめ市民の熱望によって、国際幼魚品評会の日程に合わせて実施された。
 まさにブルーインパルス日和となったこの日、11時のスタートとともに信濃川上空では華麗なアクロバット飛行が披露され、真っ青な空に白いシュプールが描かれると大きな歓声が湧き上がった。約25分間に渡って上空を見上げる多くの人を魅了していた。
 表彰式後には、作出の㈱阪井・阪井元晴さんが関係者らによって胴上げされ、W受賞の祝福が贈られた。
 新潟地区では開催期間中、会場の様子を積極的にSNSで発信するなど、国内外へ向けた情報発信にも力を注ぎ、会場を訪れた愛好家のみならず、世界中の錦鯉ファンに国際幼魚品評会の熱気と魅力を伝えた。

大会総合優勝
36部A銀鱗/Benedict Campos(フィリピン)
作出/㈱阪井 取扱/成田養魚園㈱ 取次/Tategoi House

Benedict Campos氏は4連覇の偉業を達成。表彰式は欠席の本人に代わり作出の㈱阪井、取扱の成田養魚園㈱が参加

大会総合優勝二席
36部大正三色/Donald Kerr(イギリス)
作出/㈱阪井 取扱/成田養魚園㈱
取次/Mr.Nishikigoi Exclusively Koi

ヤングの部総合優勝
36部紅白/Geert Schrijvers(オランダ)
作出/岡山桃太郎鯉 取扱/㈱オダカン
取次/Mr.Nishikigoi Koi Wish B.V.

ジュニアの部総合優勝
27部紅白/長野 貴浩(東京)
作出/錦鯉みやたけ 取扱/成田養魚園㈱
取次/㈱ONIGIRI Plus
ミニの部総合優勝
18部紅白/解 政文(台湾)
作出・取扱/鯉の見沼
取次/㈱球球貿易 詠興錦鯉養殖場

高々と宙に舞った作出の㈱阪井・阪井元晴さん
SNSでの発信を積極的に行った新潟地区